第3回:ライフプラグとの出会い②「エンジンを使わない自動車」とは?
数年前からエコカーやハイブリッド・カー、電気自動車などの言葉を目にしたり、小耳に挟んだりすることが多いが、自動車にあまり興味がない私には何がどう違うのかがはっきりとはわからない。
だから正直なところ「ライフプラグを使えば車が電源として使えるようになる」という話もピンときてはいないのである。そこで昨今の車の構造について私なりに勉強してみたい。私は相当無知なので、基礎の基礎から入ってしまうのが大変申し訳ないが、ぜひお付き合いいただきたい。
■「エンジンを使わない」に困惑する
そもそもエコカーとは、「二酸化炭素や窒素酸化物などの排出量が少なく、燃費もよい自動車」のことを言い、
①エンジンを使わない自動車
②エンジンとモーターを組み合わせたハイブリッド・カー
③エンジンの環境性能を向上させた自動車
の3種類に大きく分かれるらしい。
(出典:小学館「日本大百科全書(ニッポニカ)」)
早くも「?」である。「エンジンを使わない車」とは何か?
「日本大百科全書(ニッポニカ)」のその後の解説によると「電気自動車と燃料電池車」のこととあるが、そもそもエンジン自体を理解していないので、「電気だろうが電池だろうが車を動かすのにエンジンは必要だろう」と思ってしまう。
そこでエンジンを調べると「力学的エネルギーを継続的に発生させる装置」とあり、さらに「原動機」とも同義と言う。
これまた「原動機」がわからないので調べると「自然界に存在するエネルギーを有用な機械的動力に変換する装置」だそうだ。
(出典:小学館「デジタル大辞泉」)
つまり、石油という自然界に存在するエネルギーを使って力学的エネルギーを継続的に発生させる装置がエンジン。
だから、電気や燃料電池を使って力学的エネルギーを発生させる装置はエンジンとは呼ばないらしい。
この場合は「電動機」「モーター」と呼ぶようだ。
■電気ももとをただせば……
なるほど、これで「①エンジンを使わない自動車」はモーターを使った自動車ということで電気自動車や燃料電池自動車になることがわかった。
しかしだ。電気ももとをただせば自然エネルギーではないのか。天然ガスや石油、石炭を利用して発電所で電気をつくるはずだ。
……と思ってはたと気がついた。
今ここで注目すべきは自動車に入れるエネルギーが「どういうものか?」であるかであって、自動車に入れる以前のことは問わないはずである。
■電気自動車はガソリン自動車より歴史は古い
世界初の電気自動車は1873年に遡る。イギリスで実用化され、1899年にはフランスで時速100キロを超える電気自動車が造られたという。
このまま電気自動車が主流となると思いきや、1886年頃に開発されたガソリン自動車が主流となり、電気自動車はマイナー路線を歩むことになる。
そんな電気自動車が再び注目を集め始めたのが、大気汚染問題や化石燃料の枯渇問題などが取り出さされた1990年代。
そして、地球温暖化を防ぐためのCO2削減政策が世界的に取り組まれるようになり、そのきっかけの一つが1997年の京都議定書(第3回気候変動枠組条約締約国会議で気候変動枠組条約に関する議定書)と記憶している。
時を同じくして1997年に、トヨタ自動車が世界初のハイブリッド・カー(エンジンに加えて、バッテリーとモーターを装備した自動車)「プリウス」を販売する(ハイブリッド・カーについては追って勉強して報告します)。
そして2009年に5人乗りハッチバック電気自動車「日産リーフ」を発表し、翌年から日本、北米、欧州とグローバル展開を図る。
このようなエコカー全体の流れの中で、今電気自動車と言えばどのような車種があるかと言えば、日産リーフ、日産e-NV200、三菱i-MiEV、三菱ミニキャブMiEV、BMW i3、テスラ・モデルS、テスラ・モデルXなどが今日本で購入できるとのこと。
と、電気自動車のうわずみをすくってみたが、まだ「エンジンを使わない自動車」の燃料電池車を勉強していないし、まだ②③がある。
読者の皆さんには申し訳ないが、ライフプラグへ出会えるまではまだ遠い(かもしれない)。
(以下次回「ライフプラグとの出会い③」燃料電池車を理解したい)